毎年この季節になると待ち遠しくなる、秋の味覚の王様、栗を使ったお菓子のかずかず。
「桃栗三年柿八年」と言いますが、その通り、苗木から栗が収穫できるまでは3年、種からでは約5年かかります。
長い年月と手間ひまをかけてはぐくまれた国産の栗にこだわり、その美味しさを丁寧にひきだした
鶴屋吉信ならではのほっくり美味しい栗のお菓子は、食べると思わず笑顔になる美味しさ。
今年もよりすぐりの栗を使った、お菓子のかずかずをお届けします。
美味しいお菓子は、最上の栗選びから。
鶴屋吉信は昔ながらの国産和栗100%にこだわり、
栗の三大名産地、茨城県、熊本県、愛媛県のうち
「熊本県産」の栗を選びぬきました。
また、昨今希少となりつつある丹波地方産の「丹波栗」を
ごく一部の特別なお菓子にだけ大切に使用。
栗の美味しさを最大限に引きだす丁寧なお菓子づくりで
秋だけのお楽しみを皆様にお届けします。
「銀寄」は熊本県の大地で江戸時代からはぐくまれてきた
どっしりと大きく表面にツヤのある、和栗の代表格ともいえる栗。寒さや虫害にも強く安定して入手できる、お菓子づくりの強い味方です。
中生(なかて)栗ともよばれる栗の一種で早生(わせ)栗にくらべ実が落ちるのが遅く、収穫まで待つぶんだけ実の芯まで栗の風味がしっかりと入っているのが特徴。ほっくりとやさしい甘さは、蜜漬けなどの加工にも相性がよく、鶴屋吉信の栗のお菓子のほとんどがこの熊本県産栗からうまれています。
「丹波栗」は特定の品種ではなく、京都・兵庫にわたる「丹波地方」で収穫される希少な栗をさすことば。「丹波といえば栗、栗といえば丹波」ともいわれ、古くは古事記や万葉集、日本書紀にまでそれと思しき記述があるほど。栗の最上級品とも呼ばれ、古来より重宝されてきました。
大粒で甘味、香りが強いこの丹波栗を、鶴屋吉信では本店限定の生菓子や「栗まろ(新栗時期のみ)」といった特別な商品にだけ厳選して使用しています。
豊かな土地ではぐくまれた良質の和栗をお菓子に活かすため、いちばんに気をつけているのは、栗の風味を守ること。栗の風味は熱に弱く、機械で加工いたしますとどうしても不要な熱や摩擦がくわわり、果肉の質が変わったり黄金色の色味をそこなう可能性がございます。
鶴屋吉信では、堅い殻から渋皮までを丁寧にひとつひとつ、手作業でむくことにより雑味をのこさず、風味を保ち美味しさを最後まで守ったままの栗を使用。お菓子によっては、熟考した糖度管理で専用に蜜漬けしたものを使うことで、加熱殺菌を行わずともお日保ちが保てるような工夫をほどこすなど、栗本来の美味しさを最大限に引きだすようつとめております。
期間限定
ふっくら丸い薯蕷のなかには、はちきれんばかりの黄金の恵みが・・・
秋のおとずれを告げる、鶴屋吉信がつくる栗のお菓子の中でも特別な逸品。
「栗まろ」に使用されるのは「1級」とランク付けされる、割れ・欠けのないまるごとの栗。
京菓子職人の手でじっくりと蜜漬けされた大粒の栗をごろっとひと粒、
なめらかなこしあんとしっとり薯蕷生地で丁寧に包んで蒸し上げました。
店頭販売では、その年の新栗を使用したものが入荷したことをPOPでお知らせ。
通常版は甘味がしみてしっかりと、新栗版は新鮮な栗の風味がより強く。
食べ比べていただくのも楽しみ方のひとつです。